< ダーウィンと仏教 >
「おびただしい種類の豊富な草木におおわれ、低い木の茂みでは鳥たちがさえずり、もろもろの昆虫が飛び交い、ウジが湿った土からごそごそはい出してくるような、入り組んだ川岸を観察し、千差万別ではあるが、お互いに複雑に関係し合うこれら精巧を極めた構造の生物が、すべてわれわれの周囲に作用する法則によって造り出されたことに思いをめぐらすのは興味深いことである。これらの法則というのは最も大きな意味でとらえれば成長と生殖であり大部分生殖の語に包合されてしまう遺伝、生命に間接的または直接的に作用する外部条件または用・不用によって生じる変異性、生存競争を誘導する非常に強い増殖率、その結果としての自然選択、形質の分岐と適応度の低い方の生物の絶滅である。かくて自然界の闘争から、飢餓と死の中から、われわれの想像しうる最も高等なもの、すなわち高等動物が直接生み出されたのである。もともとほんのわずかの、あるいは唯一の生物の中に息づいていた生命と生命力は荘厳なものである。そして天体が一定の重力の法則に従って回転し続ける間に、当初はそんなにも単純なものであったものから、最も美しく最もすばらしい生物へと限りなく進化してきた、そして進化し続けているのである」
(ダーウィン)
諸行無常
「命あるものには必ず終りがあり、満ちれば欠ける。
有為転変は世の習い。
永遠の美や命を求めて苦しむのは、
我々がこの真理を理解していないからである」
縁 起
「此れ有るとき彼有り、此れ生ずるに依りて彼生ず。
此れ無きとき彼無し、此れ滅するに依りて彼滅す」
「一粒の種は因。
これを土や雨などの縁が助け
大木が育つように
すべては因縁によって生じるのである」
「生あれば必ず滅もある。
生・住・異・滅(誕生・存続・変化・消滅)
成・住・壊・空(生成・存続・終末・空)
生・老・病・死
この変化の連鎖は
何人も断ち切ることはできぬ」
「一切は因縁により生じ、因縁により滅する。
不変の実体など、もともと存在しないのだ。
この真理を『空』という」
死
「自分がいつか死ぬのだと誰もが真に理解しているなら
争ったり、くよくよしたりして時を無駄にすることがあろうか」
八清浄
清浄なる言語
清浄なる行為
清浄なる生き方
清浄なる努力
清浄なる記憶
清浄なる瞑想
清浄なる見解
清浄なる願望
(仏陀)