< 四十雀 >





2017年2月10日

庭の木に巣箱を取り付けてみた。




3月17日

来た来た!四十雀だ!!



<自己紹介>


「私はスズメより少し小さく、スズメより嘴が細く尖っており、少し尾の長い小鳥です。

服装は、眼深かにかぶった光沢のある黒い帽子、よく目立つ真白な頬

青味を帯びた灰色の背面と翼、白い下面の中央を縦に貫く黒いネクタイ、と地味ですが清潔なスタイルです。

パッと飛び立つときには、尾羽の一番外側の白色部がチラッと光り

近くからよく見ると、翼には細い白線が斜めに入っており、黒帽子と青灰色の背中の境界には

ちょっとした白い部分があって、アクセサリーの役目をしているし

それに続く肩の間のところは、美しい光沢のある緑色を帯びていて

地味な服装に唯一の彩りを添えています。


この服装は雄も雌も大体同じですが、よく見ると雌雄はわずかに違っています。

雄は黒いネクタイが太くはっきりしていて、その先端は下腹部でさらに太く広がっていますが、

雌のネクタイは細めでときにはちぢれており、先端で太くなっていることはありません。

このほかにもいくつかの違いがあり、注意して見れば主としてこのネクタイの差で

雌雄を見分けるのは、野外でも難しくありませんよ」




中に入ったぞ!!




3月19日

巣作り開始。




これから1週間かけて、メスが巣作りをするそうだ。頑張れ!!




3月21日

もうすでに”ふかふかのベッド”が完成していた。




3月28日

まだ何か運んでいるぞ。




3月30日

まだ完成していないのかな?




3月30日

覗いている。




4月3日

巣箱の中を覗いてみた。

卵はまだなかったが、素晴らしい「子育て用ベッド」が出来ていた。




4月4日

”毛のようなもの”をくわえていた。

まだ完成していないんだね。




4月5日

今日も何度も”毛のようなもの”を運んでいた。




4月13日

すこしお腹が膨らんでいるようだ。




あった、あった、卵が6〜7個




4月14日

オスが餌を持ってきた。

メスの抱卵が始まったようだね。




2週間ほどで孵化するらしい。頑張れオス!!





4月18日

夫婦で餌を何度も運んでいた。





もしかして・・・。




いたいた、何羽孵化しているのかな?




雨の日も風の日も、夫婦は餌運び。

2週間後には、成人になって巣立ちをするようだ。





4月19日

物凄い食欲だね。

青虫や毛虫が、雛の血となり肉となり、羽となり嘴となり、眼となり脳となって

飛び方、餌の捕り方、巣の作り方、子育てのやり方の遺伝子が作られていくんだな。


虫→シジュウカラ→天敵のカラス・ヘビ(死)→土→養分→植物→虫→・・・・

諸行無常である。




4月20日

雨の日もせっせと餌を運ぶ親鳥。




雛に餌を与えるとまたすぐ捕りに行く。





4月21日

餌を与えたら雛の糞もしっかり咥えて外へ捨ててくれる。



<糞>


「シジュウカラの雛は、どんなに小さな雛でも、頭を巣内に突込み尻を高く上げて排糞します。

こうして糞をするのは、ふつうは餌を食べた直後です。

親鳥は雛に給餌した後、その雛がゴソゴソ動いて頭を巣の中に突込みだすと

出て行かないで何かを期待するかのような表情でそれを見守ります。

そして、高く上げた尻から糞が出て来ると、それを咥えて運び去るのです。

雛の糞は成鳥のと違ってゼラチン質の膜に包まれていますから、持ち運ぶのに苦労することはありません。

自分で巣外へ排糞するような鳥の雛の糞には、このゼラチン質がありません。

まったくうまくできているものです」


「糞(またはそれを運ぶこと)は雌にとっても雄にとっても非常に魅力らしくて

糞をめぐって雌雄が争うことさえあります」





只管、餌を捕りに行く。




4羽かな?





4月22日


<寿 命>


「シジュウカラが生まれた時(卵)の平均寿命は0,66年(約八ヶ月)となります。

これがあまりに短いので驚かれるでしょう。

これは主として、卵のうち翌年の繁殖期まで生き残るのは8,6パーセントにすぎない

という高い死亡率のためなのです。


ある年齢まで生き残った動物が、平均するとあと何年生きられるか、ということを平均余命といいます。

巣立ちまでこぎつけた若鳥の平均余命は0,75年(九ヶ月)です。

したがって、巣立ちまで生きていたシジュウカラの平均寿命は約10ヶ月ということになります。

そして生まれてから1年たって、最初の繁殖期まで生き残ったシジュウカラの平均余命は1,4年(約1年5ヶ月)です。

前述のように、最初の繁殖期を迎えてから後の成鳥の死亡率は、年齢に無関係に52,3パーセントで一定ですから

これ以後は何歳になっても平均余命は1,4年なのです。

しかがって、最初の繁殖期まで生きていたシジュウカラの平均寿命は2年5ヶ月

次の繁殖期まで生きていたシジュウカラの平均寿命は3年5ヶ月・・・となります」






4月23日

まだ眼は開いていない。あれは耳の穴かな?

漫画のような顔してるね。




口にくわえているもの、これ、「糞」です。





<親鳥の餌探し>


「枝から枝へとピョンピョン跳ねながら、葉の表から裏からのぞきこむようにしたり、首を傾けてみたり

小枝の先にぶら下がってみたりしてウロウロ歩き廻ります。

このときにはほとんど声を立てないし、また、木から木へ飛び移るくらいで

大きく飛ぶことはほとんどないので、その姿はなかなか目につきません。

このような行動は自分で食べる餌を探しているときとまったく同じです。

餌を見つけると、それをくわえ上げた親鳥は、一直線に巣へ向かって飛んで行きます。

その餌が蛾の場合には、その場で翅をむしり取って、胴体だけをもって行くこともよくあります。

親鳥が巣の中へ入ると、雛はやかましく鳴きながら頭を高く上げ、口を大きく開けます。

親鳥はもって来た餌をその口に押し込んでやり、雛がそれをくわえるとそれを放して出て行くのです。

しかし、出て行かないで、雛が糞をするまで待っていることもよくあります」





4月24日

いや、5羽だな?





4月25日


<親鳥の給餌行動>


「親鳥は餌をもって帰って来ても、雛が口を開けて高く突き出さないかぎり餌を与えません。

その様子を見ていると、親鳥はこのときに餌を『与えない』のではなくて、『与えることができない』でウロウロしているとしか思えません。

このことは、親鳥が雛の口へ餌を押し込む動作は、雛が口を開けて鳴きながら高く突き出すことによって初めて起されるものであって、

この動作は雛の『餌ねだり動作』によって『解発』されているのではないか、ということを考えさせます。

この場合に雛の声と動作とどちらが重要な刺戟となっているのかはわかりませんが、おそらく両方ともが必要なのでしょう。

そして雛の黄色く縁取られた嘴は、うす暗い巣孔の中で親鳥に口の位置を知らせる働きをもっていることでしょう。

実際、親鳥の給餌動作を観察していると、親鳥は必ず巣の中で一番大きく口を開けて、一番高く頭を突き出した雛の口に餌を押込みます」




4月26日

雨にも負けず餌捕り





4月27日

昨日見ていなかったが、急に大きくなったなぁ〜。




糞もせっせと運ぶ親鳥


<公平な給餌>


「餌を押込まれた雛は舌と上嘴で餌をくえわえて、それをのみこもうとします。

そうして餌が引張られると親鳥は始めて餌を放すのです。

餌を押込んでも雛がそれをくわえて引張らないときにはそれをふたたび引き出して別の雛の口に押込んでやり

ときには何度も異なる雛の口に押込んだり引き出したりします。

おそらく、本当に空腹な雛だけがこうして押込まれた餌をのみこもうとするのでしょうから

親鳥のこの反応は巣内の雛に公平に給餌するためには非常に都合がよいわけです」





4月28日

黒々とした毛が生えてきた。





4月29日

いい顔しているな。




なんて、綺麗な瞳だ。





4月30日

やっぱり、7羽いた。



こんにちわ!!





5月1日

孵化しなかった卵があった。私の人差し指の爪の大きさほどだった。




いい眼をしてるぞ。




背中の黄緑色が美しい。



<餌ねだり>


「餌ねだりの強さの変化は、巣内の雛が公平に給餌される仕組として重要なものです。

餌をもらった雛はおとなしくなり、次の機会にはさっき貰いそこなった雛の中で

もっとも空腹なものが餌を貰う、ということがこのような仕組みで成立しているのです。

また、発育のおくれた雛は、大きな雛の餌ねだりが弱まって来る頃になると

連続して餌をもらえるようになって急速におくれを取り戻し

ふつうにはこうして大体一斉に巣立ちできるまでになるわけです」





5月2日

よく見ると、小さな瞳に私が映っている。

巣立ちをしたら、この瞳に「青空」が映るんだね。




親は只管餌を運び、糞を運び出す。




羽も生えそろったようだね。


<生き残り>


「産れた卵のうち無事に孵化して巣立つまでになるのは約65%であり、35%は卵または雛のうちに死んでしまいます。

巣立った雛はその年の12月までに約77%が死に、さらに翌春までに残りのうち43%が死にます。

結局、翌春に繁殖に入るまで生き残るのは、巣立った雛の13%、産れた卵の8,6%にすぎません。

そして、繁殖した成鳥はその年の12月までに約36%が死に、翌春までに残りのうち25%が死ぬので

結局1年間に52%が死ぬことになります」





5月3日

孵化した時は、蓋をあけると親だと思って餌をねだってこちらを向いてくれていたが

最近は蓋をあけると警戒して、背中を向ける。





老い名の ありとも知らで 四十雀 (松尾芭蕉)


はらはらと 飛ぶや紅葉の 四十雀 (正岡子規)


むづかしや どれが四十雀 五十雀 (小林一茶)


四十雀 五十雀よく しゃべる哉 (尾崎放哉)


暫くは 四十雀来て なつかしき (高浜虚子)


四十雛 瞳に映る 我が姿 (山口 巌)





5月4日

びしょ濡れになっても餌を運ぶ親鳥。









5月4日午後6時頃

7羽全員が巣立って行った。




始めて見る世界に戸惑っている?

宝石のような瞳に青空が映る。




潔く生き、潔く死ぬ。




いろいろ教えられたよ。

四十雀、ありがとう!!