< 清 >




<第一> 純粋、清純をあらわすものである。


清夷沖曠:心がさっぱりしてわだかまりがない。

冰清:氷のような清らかさ。

清淳:清純

清心玉映:心がすがすがしくて玉のように輝いている。

清通簡暢:爽やかで、細かなことにこだわらず、のびやかである。

清暢:すっきりと暢びのびしている。

清易令達:あっさりしていて、上品で自由。


清綺・清流・清粹・清標・清便・清長・清心・清疎・清恬・清当・清寧




<第二> その純粋、清純が汚濁の世俗に向けられ、世俗を超越する意を含むものである。


清貴:高尚で上品。

清立:清らかでまっすぐ。

清妙:清らか。

業慈清浄:行いは慈しみ深く、清らか。

清操:清節。

清遠雅正:世俗を超えた清らかさと端正さ。

清高:超俗、すなわち世俗よりの超越を示す。


清潔




<第三> 清廉潔白であるため、世の不正に対する憤りを示すものである。


亮直清方:心清らかでまっすぐ。

清廉貴峻:心や行いが清らかで正しく、厳しい。






<第四> 清を清純ですぐれたものと解する。それは、学問、才能、見識と結びついて使用される。


清和:清くなごやか。

清識玄遠:見識が広く奥深い。

清平:清く穏やか。

清鑒貴要:見識明るく、高貴。

清明暁悟:聡明な悟り。

器識清敏:器量見識がひときわすぐれている。

才鑒清出:才能見識が高く秀でている。


清徹・清才・清理・清挙・清允・清婉・清恵・清鮮・清勝・清英・清秀・清徳・清倫・清称・清誉・清辞・清悟・清言・清析・清会・清格・清論・神清・膚清・清名・清士・清辯・清重・清通




<第五> 清廉潔白で、貪欲の心を離れ、寡欲に結びついたものである。


清約寡欲:清らかでつつましい。

神気清韶:気性がすがすがしい。

清虚寡欲:心が清らかで私心がなく欲が少ない。


清真・清貧・清苦




<第六> 一般に清廉潔白という言葉で一括してよいものである。


清雅:清廉潔白。

清正嶷然:正直で厳しい。

巌巌として清峙し、壁立千仞なり:巌険しく、あたりをはらってそびえたつごとく、清廉潔白である。


清淡・清峙・清中・剛清・清尚・清朗・清貞・忠清・清慎





(「隠逸の思想」より)